欧州遠征2015夏-10-

イスタンブールに発し、オリエントエクスプレスのルートを辿るようにロンドンまでを横断したこの遠征は今後も回数を分ければいつだって出来るであろう只の欧州旅行では終わらせまいと用意したオプションツアーを開始する。ジブラルタル海峡を渡りモロッコへ。自身初のアフリカ大陸。

旧フランスの植民地であり今はヨーロッパ人のバカンス地。映画のロケ地にも度々なっているという、欧州人目線からみる異国趣味の凝縮された非日常詰まる場所。

最初の訪問地は迷宮旧市街で名を馳せるフェズでした。が、初っ端から大ゴケ。

調べてこなかったのも悪いっちゃ悪いのだけど、日本で言う正月のような存在に当たる「犠牲祭」にぴったりビンゴ。フェズの空港に到着して夜を明かし、翌朝バスで市街に向かおうとするとバスは運休になっている始末。タクシーがバス停で待っている自分に対して「バスは来ない」と言うのだけど当初そんな日だとは露知らず無視、結局それは本当だったことを結局折れてタクシーに乗って市街に出てから知る。

この日はスーパーも休業、旧市街の店も殆ど全て休業。それどころか長距離バスも運休。幸いバスの予約だけは出来たので翌日のシャウエン行きのバスだけは抑える事が出来たけれど。

が、一番の問題が食糧難。店が本当にまるで開いていないので食事にありつきようがない。

宿にとりあえずチェックインするもオーナーの適当なこと。そのオーナーの適当さ故に一番良い部屋に追加料金なしでちょっとした口約束で入れたのだけど。とにかく適当。

結局この日は軽く旧市街を散歩して、空腹があまりにも辛いのでそそくさと宿に撤収、ロンドンで買っていたお菓子でなんとか空腹をごまかして寝た。何故にラマダンでもないのにムスリムでもない自分が断食する羽目になったのか。なかなかに辛い一日だったけれど部屋に風呂まである宿に救われたといったところ。とはいえ二日間まともに何も食べていないととても身体を動かす気にもなれやしない。初めて踏む大陸での1日目がなす術なく終わっていく。次の日の朝ようやく営業を開始したスーパーで仕入れたマフィンのなんと美味しかったことか。

前日に予約したバスも無事に走り出し、次なる町シャウエンへ。が、ここで問題になったのが宿の確保。そもそもシャウエンからタンジェに向かうバスを前日に予約出来なかった(忘れていた)事もありシャウエンから先の行程が全く不透明な状態でシャウエンに突っ込んで来たためここまで続けていた宿の予約だけはしていくというスタンスが崩壊。ここにきて初めてぶっつけで宿を探す事に。こういったスタイルの実践は初めてなだけに要領がわからず右往左往。到着して町をふらつくこと1時間、ようやくそれなりの宿を発見、投錨。寝袋に包まれば気にならない程度の汚い部屋ながらもむしろ雰囲気作りに役立っているとしてヨシとする。1泊700円。よいのではなかろうか。

そして町の話題。このシャウエンがモロッコに来た理由の大部分を占めるのは間違いなくその期待度はデカかった。その期待通りといったところ。

町中が青くて、静かでのんびりした雰囲気。町を見下ろす高台に登ってみるのもよし町をふらついてぼけーっとしてみるのもよし。どこだって絵になる。どこか殺伐としているフェズとは正反対な空気が流れる良い場所でした。

とにかく平和な町。通りすがりで大麻を売りつけようとするよくわからん商人もいるけど。ちなみにミルキーくらいの大きさで50円くらい…?聞き間違いなような気がするけどやけに安かった。なんだったんだアレ。

ちなみにモロッコでの大麻は”一応”違法。警察も吸ってるらしいが果たしてその真偽のほどは。


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